バンコクの日本人社会

タイには在タイ日本大使館の集計で4万6千人弱の日本人が滞在していると発表されています。(在留届を提出していない邦人を含まず)これら多くの日本人がタイで生活するに際して、公的な手続きや日ごろの情報収集、はては趣味の集まりまでいろいろな形で日本人のコミュニティーと接触する必要が出てきます。ここではその中でも特に公的部門に近いもの中心に説明していきましょう。

バンコクの日本人コミュニティー - 在タイ日本大使館・領事館

タイには日本の外務省の機関である大使館とその領事部があります。大使館とその領事部はバンコク市内のウィタユ通り(Wireless Road)にあり、また北タイのチェンマイにも総領事館が置かれています。この領事部にて在隊日本人の保護・援護や公的手続きに必要な各種書類の作成・証明作業を行っています。在タイ日本国大使館、在チェンマイ日本国総領事館の住所と連絡先、緊急連絡先は以下の通りです。

在タイ日本国大使館(含む領事部)

住所 177 Witthayu Road, Lumphini, Pathum Wan, Bangkok 10330
(ルンピニー警察署の近く)
領事部電話番号 (邦人援護) 02-207-8502 / 02-696-3002
(旅券・証明など)02-207-8501 / 02-696-3001
(査証)02-207-8503 / 02-696-3003
(休日・夜間緊急連絡先)081-846-8265 / 081-809-6074
領事部窓口受付時間 (邦人援護、旅券、証明など)08:30~12:00, 13:30~16:00
(査証)08:30~11:15, 13:30~16:00
日本語ホームページ http://www.th.emb-japan.go.jp/

在チェンマイ日本国総領事館

住所 Consulate-General of Japan in Chiang Mai, Airport Business Park, 90 Mahidol Rd., Haiya, Muang, Chiang Mai 50100
領事部電話番号 (代表)053-203-367
(邦人援護)内線201
(休日・夜間緊急連絡先)08-1846-8265、08-1809-6074
領事館執務時間 08:30~12:00, 13:00~17:15
領事班窓口受付時間 (申請)08:30~12:00, (交付)13:30~16:00
日本語ホームページ http://www.chiangmai.th.emb-japan.go.jp/

それぞれのホームページではタイついての「海外安全情報」が随時アップデートされているので見ておくとよいでしょう。
もしあなたがタイで犯罪にあったり、騒乱に直面した場合、またパスポートが紛失・盗難にあった場合などは領事館の邦人援護部門に相談するとよいでしょう。タイの警察は観光警察も含めタイ語ないし最低英語が必要です。観光警察には日本語通訳官がいる場合もあるそうです。

もしあなたがタイに3ヶ月以上滞在する場合は「旅券法」によって在タイ領事部・館へ「在留届」を提出することが義務付けられています。在留届を提出し、滞在場所を届け出ておくことで、タイ国内に問題が起こった際の緊急連絡などの保護措置を受けることが出来ます。またタイ国内で手続きで運転免許証の取得のように在留届出証明を要求される場合もあります。「在留届」は各領事部・館の窓口やFAX、さらには電子届出システム(http://ezairyu.mofa.go.jp)を使ってオンラインで登録することも出来ます。

さらに領事部・館では1)旅券の新規発給、更新、2)戸籍記載事項証明、翻訳証明、印鑑証明などの証明書類の発行を取り扱っています。後者はタイ国内での労働許可証申請やタイ人との国際結婚などの手続きに必要になります。証明書種類、申請に必要な書類、費用、日数などについては上記の大使館・総領事館のホームページからご確認ください。

タイ国日本人会

タイ国日本人会は会員数約7800名を誇るタイ国内最大の日本人コミュニティー組織です。各種のサークルや競技会、チャリティー活動、図書館、レストランなどを運営しています。会員になると会報「クルンテープ」や各種折込、フリーコピー誌が送付され、各種運動部(ゴルフ、テニス、卓球、バレーボール、走遊会(マラソン)など13部)や各種文化部同好会(俳句、短歌、囲碁将棋、コーラスなど15会)への参加や年1回のソフトボール大会への参加が出来るようになります。また会員の子弟は各種青少年サークル(演劇、空手、剣道、サッカー、野球、柔道、テニス、茶道など13サークル)に参加できます。

さらに指定のレストラン、スパ、ゴルフ場などで70店以上で会員証を提示することで割引を受けられるようになります。
タイ国日本人会の本館は、バンコク市内のサートン・ヌア通り(北側を通る道)に面したサートンタニ・ビルディング(Sathon Thani Building)にあり、そこには会議室や図書館、レストランが併設されています。後年、日本人居住者の多いスクンビット通りソイ39のシティー・リゾート・スクンビット39(City Resort Sukumvit 39)にも別館が設けられ事務の取り扱いと図書室、子供向け図書館が運営されています。

タイ国日本人会の会費は、入会金が600バーツ、月会費が200バーツです。(各世帯で最初に登録される方。2人目以降は安くなります)
より詳しい内容は上記ホームページをご覧ください。
タイ国日本人会ホームページ:http://www.jat.or.th/

盤谷日本人商工会議所

日本人会が個人としての集まりであれば、商工会議所は企業同士による互助組織です。1社では中々把握できない情報、とくに労務関係や同業他者の抱える問題とその解決方法など、商工会議所では主として15の産業ごとの部会に分かれて情報交換を行い、さらに労務委員会が中心となって雇用状況の統計を作成したり、大きな活動としては日系企業の総意を代表してタイ国政府高官に要望や提言をすることも行っています。

商工会議所ではその活動内容や各種の情報を「週報」として会員企業に配布、また各種統計や資料を製本して販売もしています。なかでも毎年発行される『賃金労務実態調査報告書』は会員企業から得たアンケートの回答から初任給、賃金アップ、ボーナス、さらには福利厚生といった項目のリアルな統計数値が見られ、同じ地域や同じ(近い)業種の数次が参照できます。
盤谷日本人商工会議所は昔そごうデパートがあったアマリンタワービル(Amarin Tower)の15階にあります。
入会金は1社1000バーツ。月会費は会員1人につき800バーツです。
盤谷日本人商工会議所ホームページ:http://www.jcc.or.th/

日本人学校(泰日協会学校)

家族同伴でタイに赴任してくる場合に一番問題になるのが教育の問題ですがバンコクには1956年に創設されたバンコク日本人学校(泰日協会学校バンコク校)があり、現在在籍する生徒は約2400人と規模の大きい学校にまで育っています。泰日協会学校は日本の文部省の定める学習指導要領に基づいた教育を行うとともに、1974年にはタイ国政府からも私立学校法に基づく学校として公認されています。このため日本人学校卒業者は日本でも一般の学校の卒業者と同等に認められています。さらに近年日系企業の進出の著しい東部チョンブリ県、ラヨン県に働く父親を持つ子弟のためのシラチャ日本人学校(泰日協会学校シラチャ校)が2009年4月に開校しています。両校とも小学部と中学部からなり、高校以上の課程はありません。

なおホームページにある入学金、月謝などの他に寄付金の支払いが必要になります。この寄付金は保護者の所属する勤め先の規模などによって変わりますので事前に学校への確認が必要です。また通学には主としてスクールバスが利用されており、スクールバスの利用については別途モントリー・トランスポート社に申し込む必要があります。

日本人学校(バンコク、シラチャ)の所在地、詳細情報などはホームページからご確認ください。
泰日協会学校ホームページ:http://www.tjas.ac.th/

その他の日本人向けの在タイ公的機関

タイには上記以外にも、以下の団体が事務所を置いて活動しており、日系企業のタイ進出のサポートから進出後の人材の育成などタイ国内の日系企業のビジネス拡大やタイへの技術指導・支援を行っています。

  • 日本貿易振興機構(ジェトロ、JETRO) http://www.jetro.go.jp/jetro/overseas/th_bangkok/
  • 海外貿易開発協会(JODC)http://www.jodc.or.jp/
  • 海外職業訓練協会(OVTA)http://www.ovta.or.jp/
  • 海外技術者研修協会(AOTS)http://www.aots.or.jp/

県人会、同窓会

公的機関ではありませんが、タイ国内には各県の県人会や大学同窓生による同窓会などがあり、活発な活動を行っている会も多くあります。県人会は新潟、長野、富山、山梨、静岡、鹿児島、山形、高知、沖縄、岐阜、熊本など日々増加しつつありますのでご自身の出身県の県人会があるかネットなどで調べてみましょう。同窓会では早稲田大学、慶応大学、明治大学、立教大学、神戸大学など多くの大学の同窓会が活動し、また新たな同窓会も誕生しています。共有できる話題の多い仲間と公私にわたる情報交換を行うことでタイでの生活をより豊かにすることが出来るでしょう。

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日本語で読める新聞&週刊誌

日刊新聞や週刊誌でバンコク情報を収集する

タイで生活をする、ビジネスを始める、駐在生活を始める・・・いずれの場合も「日本の情報が欲しい」と思う方は多いでしょう。また「タイのニュースを日本語で読みたい」こういったニーズも当然多いと思います。日本のニュースをチェックして日本人の顧客と話題を合わせたり、タイの最新情報について理解を深める、そんな手段のひとつにしてメインなのが新聞です。「今はネットの時代」とはいえ印刷物であれば移動中でもどこでも持いて読むことが出来ます。いまだに新聞・雑誌が頑張っている所以でしょう。

ではタイではどのような日刊新聞・週刊紙が手に入るのか見てみましょう。

(1) 日本字新聞

タイで現在普及している新聞は読売新聞、日本経済新聞(以下日経新聞)、朝日新聞の3紙です。これらの新聞は宅配もされていますし、日系の書店で店頭売りもされています。

読売新聞

恐らくタイで最大の販売部数を誇ると思われる日本の新聞です。その最大の強みは「速報性」です。読売新聞はタイでは同社が提携しているTHE NATION社の印刷工場に送られたデータを印刷して契約している店舗・事務所・家庭に宅配しているた「朝の出勤時間前に受け取って出勤しながら読む」ことが可能なのです。タイで販売されている日本の新聞でここまで行っているのは読売新聞のみです。
読売新聞は定期購読の場合は月2000バーツ、店頭販売では65バーツで販売されています。

日本経済新聞

ではビジネスマンの必携ツールである「日経新聞」。タイではシンガポールで印刷したものを空輸して配送するために読者の手元に届くのは午後になります。しかしこの新聞の強みはやはり専門性であって、前日の為替の動き、株価の動き、各種市場価格の動きを知り分析するには必須。また日本での書く業界の最新情報、発表をフォロー出来ます。
日経新聞は定期購読の場合は月2800バーツ、店頭販売では90バーツです。

朝日新聞

朝日新聞も日経新聞同様海外で印刷するため配達は午後になります。日本で主義主張の点で読売新聞とは異なる朝日新聞の読者であれば朝日新聞を購読したいと思うでしょう。その場合はタイでも購読が可能です。
朝日新聞は定期購読の場合は月2000バーツです。

その他の新聞も合わせてOCS(Overseas Courier Service)社のサービスを使えば取り寄せることが出来ます。取り寄せることの出来る新聞雑誌の問い合わせや、価格の確認は同社のホームページ(https://www.ocsasia.net/index.html)からオンラインで登録・発注できます。

(2) タイ情報の日刊紙

タイでは時事通信社の「時事速報」とNNA ASIA社の「The Daily NNA(タイ版)」の二種類が日本語での現地ニュースをカバーしています。

時事速報(タイ国版)

各メディアにニュースを配信している時事通信社によるニュース配信サービスで、タイ国版であれば毎日朝昼の2回発行。印刷物したものを自宅・事務所に配送することも、、メール配信でのPDFファイル配信も行っています。タイの現地ニュース、アジアのニュースそして日本のニュースが収められています。タイの政治経済そして二輪車や自動車の製造数や販売数などの統計数字も発表され次第掲載されているので非常に使いでがあります。お試し版もあるのでどのような内容か確認が出来ます。

– お試し版は時事速報バンコクのサイトから申し込むことができます。(http://jijiweb.jiji.com/bangkok.html)
– 定期購読は月3500バーツで、会社1社について5人までのメール配送もOKです。
– 問い合わせ、購入申し込みは上記ページにあるJiji Press (Thailand)社まで。

NNA.ASIA(バンコク版)

時事速報に負けない詳しい現地ニュースが紹介されているのがこのNNAのアジア版です。こちらは毎日1回メール配信か同社のWEBサイトでの購読も可能。WEB版ではタイのみならずアジア10カ国の情報を閲覧可能。こちらもお試し版の利用が出来るので同社サイトから確認してみてください。

– お試し版はNNA.ASIAのサイトから申し込むことができます。(http://news.nna.jp/free/news/free_asia_thb_daily.html)
– 定期購読はPDF版のメール配信(5人まで)で月5200バーツ、WEBからの閲覧で月3300バーツ

(3) タイ情報の週刊紙

タイには日本語で週一発行の新聞もあります。ここでは有料新聞2紙と無料新聞1紙を紹介します。

バンコク週報

他紙と異なり堅い話題から柔らかい三面記事やゴルフの話題、リゾートの紹介や各種連載記事があるのが特徴で新聞の購読に娯楽を求める方向きです。政治経済ニュースの比率が少な目のため、そちらの情報を重視される方には物足りないかもしれません。WEBサービスもあります。

– バンコク週報WEBはこちら →http:// www.bangkokshuho.com
– 定期購読は6ヶ月2000バーツ、1年3500バーツ。店頭売りは85バーツ

 

週刊タイ経済

タイ版の「日本経済新聞」という感じで、政治・経済・企業・マーケット情報が満載です。特に経済情報については最も詳しく、細かな記事も取り上げています。また連載の形でタイの有力経済人を紹介したり、タイの法律・法令の和訳の掲載もしています。各種統計数値なども紹介。タイの経済情勢や動きのより詳しい情報を得るのに適しています。

-「週刊タイ経済」のネットからの購入申し込みはこちらkら →http://www.fact-link.com/form/taikeizai.htm
– 定期購読は月1000バーツ、店頭売りは250バーツ

newsclips

タイでも唯一のフリーコピー系新聞。フリーコピーとはいえきちんとした政治経済情報が取り上げられています。登録無料で姉妹紙かつ有名フリーコピー紙のDACOなどと宅配の手配が出来ます。またWEBサービスの「newsclip.be」もあります。

– Newsclip.beのサイトはこちら →http://www.newsclip.be/
– 上記サイトのトップにある「無料郵送サービス申し込み」で同紙、DACOなどの郵送配達サービスの登録が出来ます。

以上に挙げた新聞はバンコクを含むタイ国内の下記の日系書店において店頭販売を取り扱っています。(すべての店舗とは限りませんので最寄の店舗にてご確認ください)

・紀伊国屋書店(バンコク) - バンコクラチャダピセーク通り伊勢丹デパート6階
・泰文堂書店(Manorプラザ、タニヤプラザ、J‐AVENUE各支店)
・東京堂書店(エンポリアム、スクンビット、サイアムパラゴン、フジスーパー2号店など各支店)
・ブックオブワールド - BTSエンポリアム駅

他に読売新聞はASIA BOOKSなどでも取り扱っている店があります。

情報を制するものはビジネスを制します。また新聞により遊びやレストランの情報なども掲載されておりタイ、バンコクでの生活をよりエンジョイするためのツールとして是非ご利用ください。

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